英気に溢れる -Be filled with brilliance-

鹿児島で学習支援業を行なっているBRILLIANTが、子どもと教育、心と身体に関するエッセイ、日々の雑想をお届けします。

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ふたつの闘い方

うちには13歳になるメスの小型犬がいます。

ヨークシャーテリアとチワワのミックス犬で、

10歳ぐらいまではものすごく元気に過ごしてきたのですが、

最近はいろいろな病気が出てきて、病院にかかる回数も増えてきました。


おっぱいに腫瘍ができたため、2年前に手術をしていたのですが、

再発してしまい、今年の春に再び手術をしました。

しかし、傷跡が腫れて炎症を起こし、

「肉芽腫」といわれる固いしこりになってしまいました。


若いうちに「去勢」をしていれば、

乳がんの発生率はとても低くなるらしいということは知っていたのですが、

うちの犬が若い時にたまたま行った病院で、

「小型犬過ぎて麻酔が難しく、(自信がないので)手術は無理」

というようなことを言われ、「そういうものなのか」と思い込んでいました。


ただ、実際はそのようなことはなく、他の病院では可能だったようで、

そういった勉強を怠っていたのは、飼い主の責任でもあります。

また、その他、勉強不足だったために、

うちの犬に苦労させてしまったことも多々ありました。


そのひとつが「肛門のう炎」というものです。

ワンちゃんには、肛門を時計に見たてたときに

4時と8時の方向の内部に、におい袋があり、

定期的にその「肛門のう」をしぼってやらないといけないのですが、

正しい知識がなかったために、分泌物がたくさんたまってしまい、

袋が大きくなって炎症になってしまったんです。


現在のかかりつけの病院の先生は、とても温和な先生で

(もしかすると、我々の勉強不足を怒りたかったかもしれませんが)

飼い主を責めるようなことは一切なく、毎回優しい言葉をかけながら、

ていねいに肛門のうをしぼってくださり、

うちの犬に合う薬をじっくり探してくださって、

1年をかけて、完治させてくださいました。


その後、うちの犬には、前述したおっぱいの腫瘍ができて

その先生に手術をしてもらったのですが、

先ほども書きましたように、

現在、肉芽腫と、他にも新たなしこりが出てきているみたいで、

リスクは高いが、再度の手術に踏み切った方が良いのか、

それとも投薬による治療を続けた方が良いのか、

他の方法を探った方が良いのか、家族としても大変悩んでいました。


そうしていたところ、たまたま、ずいぶん前に一度だけ受診したことのある

病院で、犬用の抗がん作用のあるサプリメントを扱っているということが分

かり、そのサプリメントのことと、セカンドオピニオンを聞くという目的で、

昨日、うちの犬を連れて、その別の病院に行ってみました。


その病院の先生は、非常に率直で厳しい物言いをされる先生で、

言葉を選びながらではありましたが、

去勢手術をすべきだったことや、

一箇所の病院にずっとかかるのではなく、

色々と病院を回っているのでは、データの蓄積がないし、

治療は難しいということ、(これは引越し等もあり、仕方なかったのですが)

また、うちの犬は、診察した限りでは、おそらく手術をしてどうこうなる

というステージを通り越していることなどを、おっしゃいました。


その先生には、どこか責め口調な部分があり、知識がないために

ペットを必要以上に苦しめてしまっている現状を家族に認識させ、

教育しようという姿勢が感じられました。


私も、個人で塾をやっていますから、

その病院の先生の「感情的になってしまう部分」も推察できました。


一度受診してから、それ以降一度も来ずに、他の先生のところで見て

もらっていて、再び来たわけですから、良い気分はしなかったでしょうし、

色々な先生に診てもらうことの弊害(治療方針が異なる場合、結局迷いが

深まってしまうし、信頼関係を損なってしまう)が出てくるのもよく分かります。


うちの犬の病状が心配な中で、その先生に責められるような形で

がんがん話をされるのは、正直つらかったのですが、

いつものかかりつけの先生が、これまで話して下さらなかったことを

聞けて良かったというのも事実です。

(例えば、おっぱいにこれだけの腫瘍ができているということは、

 その内部、子宮や卵巣にも大きな障害があると考えて間違いないだろう

 ということなど。かかりつけの先生は気を使っていらっしゃたのかも

 しれません。)


今回の日記の本題は、実はここからです。

うちの犬の病気を通じて、私はふたつの病院の対照的なスタンスを知りました。


かかりつけの病院の先生は、ペットだけでなく、飼い主も労わりながら、

その時の病状を見て、粛々と「対処療法」に力を尽くされます。

飼い主に不備があったとしても過去を責めることはなく、

未来への不安をかきたてるような言葉も自分からは極力言わないで、

目の前の症状の治療に力を尽くします。

しかし、手遅れかもしれないことを心の中に飲み込んだ上で、

粛々と「対処療法」に力を尽くすというあり方は、

ものすごくタフでなければやっていられないように思うのです。


先ほどお話した別の病院の先生のように、「あなたのお家のワン

ちゃんは元より虚勢手術をしていないので腫瘍が頻発するのは避

けられませんし、年齢的にも今さら手術をするのは難しい。

完治の可能性はかなり低いので、表面的な治療しかできませんが、

どうしますか。」と言えた方が、どれだけ楽なことかと思います。


それを言わずに、黙々と治療をする場合、結果としてペットが

亡くなった時に、本当のことを胸の内にしまっていた先生自身が、

「重たいもの」を引き受けなければならなくなってしまうの

ではないかと思うのです。


しかし、そのかかりつけの病院の先生はどのような信念があってかは

分かりませんが、(これは医者としての信念、経営者としての信念、

両面あると思いますが、)「重たいもの」を引き受けることを選ばれる。


本当のことを言ってしまって楽になりたいが、

様々なことを総合的に考えて、それをぐっと心の内に引っ込めて、

自分にできることを探すというのは、本当にタフな大人の在り方だし

ひとつの闘い方だと思います。


一方、先ほどの別の病院の先生は、

「病気を未然に防ぐこと」に信念があるようです。

そのために、飼い主を、厳しい言葉も辞さずに、教育する。

正しい知識を持ってほしい、飼い主としての義務を果たしてほしい、

ちゃんと正しい事実を受け止めて考えてほしい、

そういう思いから、ペットと飼い主を受容するという病院のカラー

ではなくて、ある種の教育機関としてのカラーを出していると思います。


しかし、やはり物言いにはトゲがありますし、

理念を押しつけられる感じがするので、お客さんを選ぶ病院だなと思いました。

自ずと経営は厳しいのではないかと思ってしまいました。


しかし、お客さんを受容するという在り方を捨て、

「飼い主を教育する」という病院の理念を強く前面に出すというのも、

社会的な意義はあると思います。

現に今回この病院に行ったことで、勉強になった部分は多かったです。


どちらの病院も、それぞれの医療理念と経営理念をもって、

タフな闘い方をしている。

真逆の在り方ではありますが、私はどちらも社会に必要だと思いました。


もちろん、かかりつけの病院の先生には、もうちょっと本当のことを

言ってくれてかまわないのに、とか、別の病院の先生には、もうちょっと

お客さんの感情を受け止める訓練をしてほしいな、とは思うのですが、


改善点も含めて、どの方も、それぞれの理念を大切にするために、

タフな闘いを強いられながら、社会に貢献していらっしゃるんだということが、

個人で教育業をやっている自分にとっては、良き示唆となりました。


*** *** *** *** ***


最後に、うちの犬が、少しでも幸せに天寿を全うできるように、

もっと勉強して、よく考えて、できることをしてあげたいと思っています。

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[ 2011/08/06 15:22 ] 日々のエッセイ | TB(0) | CM(0)
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